『河童の手のうち幕の内』(新潮社)妹尾河童・著 新潮社
1992年4月第一刷 1992年3月三刷 ISBN4-10-356802-X
表紙カバー
本の成り立ち 『河童の手のうち幕の内』(新潮社)「あとがき」より
『河童が覗いたインド』を担当してくれた出版部の水藤節子さんがときどきやってきては、「いままでに書かれたエッセイをください」と言った。彼女はあれこれ選びながら、「これはいりません。あっ、これは頂きたいです」と持って帰った。それを見ていて気がついたことは、ぼくは実に脈絡のない“あっちこっち人間”だということ。「いいじゃないですか、河童さんがお好きな“幕の内弁当”みたいな本にしましょう」と笑いながら彼女が言った。中には何だか照れ臭いのも混じっているが「ま、いいか!」。値段のわりに美味しかった、と読者に思ってもらえると嬉しいのだが……。
目 次
Ⅰ 河童の『旅』
本を訪ねて北の果て/神話の舞台『ザ・山陰』/旧山陽道を歩く/北国街道『海野宿』/"歴史体感"オランダ村/三つの城の物語/"河童流"海外旅行術/マニラのジープニー
Ⅱ 河童はなぜ『河童』なのか
ぼくはやっぱり神戸っ子/藤原ダンナという人がいた/『河童』という名前の由来/雨漏り誘導装置/カミさんが嫁に来た日/わが家の子育て、親育て/五秒だけ考えて!/楽屋弁当は左手で/亀・猫・犬・豚・犀/河童の蝋人形顛末記
Ⅲ 河童的雑学ノート
寸法/漢字/ビールの泡/水/カレー/弁当箱/鍵と錠/地図/マナー/磁石/遠近透視法/道具
秘伝公開 河童流俯瞰図の描き方
あとがき